炎は大きい方が火力が強い?なんてことを考察してみる。 – 空き缶でアルコールストーブ(コンロ)自作。

公開日:  最終更新日:2014/06/24

すいません m(_ _)m、本記事はブログ引越時に書式が崩れました。順次修正中です。

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炎が大きければ火力があるわけではないような気がするので、少し整理して考えてみました。空き缶でアルコールストーブを自作する場合、大きさや火力など、ある程度は自由に作ることができます。ちょっと考え始めてみたものの、なんかまとまらなくなってしまったので、なるべくイメージしやすいようにアルコールストーブタイプ別から整理してみました。


 


■アルコールストーブタイプによる燃焼状況




  • 自然気化

    自然気化したアルコールが酸素と十分に接触して燃えるような構造であれば、それでも十分なのかもしれません。実際、自然気化でも結構燃えてくれます。しかし、これは気温に左右されますし、単純に皿の上で燃やす程度では、かなりゆっくり燃焼します。

    もう少し安定して自然気化させる方法として、実験用アルコールランプのように芯を用意したり、スチールウール(カーボンファイバーとか)のようにアルコールが浸透して空気との接触面積を大きくすることで気化を促進する仕組みが必要なのだと考えます。


     


  • 沸騰気化

    いろいろな構造がありますが、オープンタイプって言われているのかな?燃料用アルコールに何らかの方法で熱を伝達して沸騰させ、気化速度を上げて短時間でより多くのアルコールと酸素を接触させ、火力を得る方法です。

    とてもシンプルなものであれば、単純にアルコールの入ったお皿の中にゴトクを入れ、その状態で火をつけると、ゴトクに伝わった熱によってアルコールが沸騰し、気化速度がアップしてバーナー状態になります。


     


  • 沸騰加圧

    先の「沸騰気化」に圧力がかかる構造にしたものです。見栄えもいい(個人的には好き)ので、よく空き缶で自作されている構造のものではないでしょうか?サイドバーナータイプも基本的には加圧構造を持っています。

    原理的には、なんらかの方法で燃料アルコールに熱を伝達し、沸騰させて気化を促進させるわけですが、それが密閉された部屋の中で気化するので、ジェット孔から勢いよくガスが噴き出し、より効率よく酸素と接触できるような構造になっています。

    「密閉」と言っても、実際には、アルコール燃料が供給されるための隙間がありますので、液体状態のアルコール燃料で塞げることができる程度の圧力しかかかっておらず、ガスボンベタイプや、ポンプ付きガソリンタイプのような圧力がかかるわけではありません。また、多くの場合、主燃焼室の仕切りを、板をクルっと丸めて作るようなので、隙間に毛細現象でアルコールが上がって来てシールされていると思われます。やはり、そのような構造を持ってしても、液体によるシール以上の圧力はかかっていないと思われます。

    単室タイプだけは、フタの部分の重さだけの圧力がかけれるようになっていると思います。あれ、プレヒートなしですぐに使えるタイプが作れたらおもしろそうですね。


 


 


■炎は大きい方がいいのか?


ここまで構造的な分類で話を整理してきましたが、総合すると、アルコール燃料観点で火力が強いというのは、アルコールがしっかり気化し、空気中に供給され、それが素早く酸素と化合することとなります。


従って、気化したアルコール分子がある程度の隙間を持ち、そこに酸素がうまく供給されればよく燃えてくれるので、この状態をうまく維持すればよい、といことになります。


このことから、効率そのものは加熱する対象にもよりますが、単純に炎が大きいいうことは、それだけ、酸素との化学変化に時間がかかっているといえます。例えば、15cmの炎が上がっているということは、ジェット孔からアルコールが噴き出して、15cmに到達するまでまだ酸素と触れ合っていない、ということになります。



 


これは、ポットの側面も加熱できる、という見方もありますので、一概に、すべて無駄なことではないと思います。しかし、どんな形のポットでもそこそこ効率よく、というのを考慮すると、ガスコンロのように、ポット底面にあたるような炎が望ましいでしょう。


ということから考えると、「低い炎が力強くたくさん燃えている」状態がよい気がします。「太く短く」ではないところがちょっと難しそうなところで、「太く」してしまうと、ジェット孔中央付近のアルコールが酸素と接触する時間が遅くなってしまい、結果的に、炎が長くなってしまいます。


うまく低くて力強い炎が作れれば、ゴトクを低くすることもできますので、パッキングの点や、使用中の安定性、また風防(ウインドスクリーン)の小型化などについてもメリットがあると思われます。


というわけで、この理屈に基づいて試作を行ってみることにします。


 


 


 


■今日の一言二言三言


 


結構な 勢いで燃える 青い炎


眺めて思いに ふける冬の夜


 


週末に間に合わせてアルコールストーブを作り、どこかにピクニックに行ってお弁当に汁物一品でも!と思っていたのですが、なんか、週末は天気が悪そうです。というか、既に雪がボタバタ降っています。


出かけられないのであれば、家でアルコールストーブを研究するチャンス、ということで、チョコチョコっと作ってみようと思います。昨夜は材料のアルミ缶を仕入れてきました。CHSタイプ(詳細は次回)を真似てみようと思うのですが、いい感じの缶が見つかってよかったです。


 


 


 




関連エントリ



  • 空き缶でアルコールストーブ(コンロ)自作のまとめ。





    空き缶でアルコールストーブが作れる!と知って試しにサイドバーナータイプを作ってみたら、しっかり炎が出てちょっと感激。以来、あれこれ妄想を加えながら楽しく改良しています。何しろ材料が空き缶ですから、懐にもやさしくていいですね!




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落描解説:「大きいのがいいですか?小さいのがいいですか?」といえば、下切りすずめですね。あえて謙遜の道を選ぶのが日本人なのかな?或いは、昔から、将来日本はいろいろな製品の小型化に貢献すると、予言されていたのかな?

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