穴あけ不要!簡易版グルーブストーブ。スリット長を変更して燃焼実験。火力や燃費が変わっておもしろい。 – 空き缶でアルコールストーブ(コンロ)自作。

公開日:  最終更新日:2014/11/06

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ちょっとスリット高の寸法を変えてグルーブストーブを作ってみました。パラメータ確認が目的だったので、今回は簡易版グルーブストーブにしてみました。作っていて気が付いたのですが、これ、穴あけ不要で、カッターやハサミ、後は定規(なんならハサミを使ってもいいですが)だけで作れちゃいます。

グルーブストーブ初作は火力強すぎ燃費悪し?

五徳兼用ボディで高速起動のグルーブストーブですが、エクセルで設計値を求めてから製作するというのも特徴です。製作も簡単なので、66mm径缶で製作してみたところ、すこぶる快調です。製作方法については、りるびわ~くすさんがブログにて解説されています。参考にしたのは以下のエントリです。

初作のグルーブストーブの寸法は、スリット高が10mm(本当は11mmだけど)ですが、7mmの方が燃費がよくオススメとのご指南をいただきました。ポットの胴体直径が100mmということで、鍋底パラメータを100mmで入れているのですが、実際には一番の底部は85mm付近?かな。また、意図的に少し火力が強くなる方によせており、その分、燃費は低下していると思います。

せっかくご指南も頂きましたし、簡易版は簡単そうということで、簡易版グルーブストーブを、ちょちょっと作ることにしました。朝ごはんの前に作りましたので、これぞまさしく

 

朝飯前!

 

です。

あ、66mm径缶にこだわっている理由ですが、スタンレー・キャンプクックセット0.71Lに収納しやすいからです。現状、標準のコップ2つに加え、アルコールストーブ(ゴトク付)、燃料用ボトル50ml×2、風防、オマケでシリコンコースターを収納?することができます。

現在、あれこれ試しているグルーブストーブも、66mm径缶で五徳機能がありますので、上記写真のアルコールストーブを置き換えることができます。しかも、写真中のものより高性能で製作が簡単です。

え!?簡易版グルーブストーブは穴あけ不要

というわけで、今回は400ccコーヒーボトル缶(直径66mm)で作りました。いつも使っているアルミ缶より加工しやすく(その分、やわいですが)、しかも1本で55mm高さのグルーブストーブを製作することが可能です。

作り始めて気が付いたのですが、簡易版グルーブストーブ、

穴あけ不要!

です。カッターで切込みを入れて、ハサミで切り整えて、後はハサミや定規で折り目を入れ、最後に上下を合体するだけです。内筒にプリーツスカートをつけたので、その分、ちょっと、高さ調整が難しかったですが、今まで作ったアルコールストーブの中で一番簡単で、使う工具も少ないです。

本当に、

切って、折って、差し込むだけ

で完成します。

燃焼実験

んでは、さっそく燃焼テスト。条件はいつもと同じで、スタンレー・キャンプクックセットのポット0.71Lを使っています。水は400cc、アルコールは25cc投入しました。いつもどおり、着火して即本燃焼してくれるところが気持ちいいです。と思っていたら、なんとなく炎の力が無くなってきたような。部屋は左側に階段があるため、やや空気の流れがあるのですが、アルコールストーブの左側が失火しています。

そこで、ちょっとポットを持ち上げてあげると、再び元気よく燃えだしました。なんか、炎がドバドバっと噴き出しているみたいでかっこいいですね!ちょっと勢い伝いところでポットを載せて計測を継続しました。

そんなわけで、あまり参考にならない値になってしまいましが、沸騰まで7分15秒、燃焼は11分35秒でした(時間は5秒単位で丸めています)。

なんで炎の勢いが落ちたのかな?

水温は20度でスタート、ポットを載せてから炎が少しずつ弱くなり、一部のスリットが失火してしまいました。ちょっとポットを持ち上げて、炎の調子が戻ってからは水温50度ぐらいまではやや控えめな感じ、それ以降は元気よく燃えました。

経験的には、アルコールが燃焼速度に合わせて気化できなくなるとこの状態になります。アルコールストーブが勢いのよい炎を噴き出す理由は、自分の燃焼熱によってアルコール燃料が気化し、より素早く酸素と反応するからだと思います。

グルーブストーブの場合、鍋底とアルコールが気化する部分の距離がかなり短くなります。それでもしっかり火力が出るのが特徴ですが、逆にその分、ポットの方に熱を奪われることもあるのかもしれません。53mm缶では作ったことが無いので、66mm缶特有の問題なのかもしれません。

アルミワイヤーでもかまして、ちょっとだけ隙間を空けてやれば解決できそうですが、中央燃焼室の燃焼が促進されて燃費が落ちる可能性が考えられます。そんなわけで、控えめに隙間を設けるのが良さげです。

 

今日の一言二言三言

 

簡易版 グルーブストーブ 作るのに

穴あけ不要 切って折るだけ

 

うーん、もう、このすごさにクラっとやられちゃった感じです。高性能、製作簡単、五徳も兼ねる本体。他のアルコールストーブと比べて、手に持ったときにちょっとフニャフニャ感はありますが、折り構造を持っているおかげで、鍋の重さにはしっかり耐えてくれます。

 

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  • 空き缶でアルコールストーブ(コンロ)自作のまとめ。

    空き缶でアルコールストーブが作れる!と知って試しにサイドバーナータイプを作ってみたら、しっかり炎が出てちょっと感激。以来、あれこれ妄想を加えながら楽しく改良しています。何しろ材料が空き缶ですから、懐にもやさしくていいですね!

落描解説:簡易版のグルーブストーブ、本当にこれだけのステップで製作できます。

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Comment

  1. SISOさん、こんばんは。
    実験も書き込みも無茶苦茶ペース早いですね。
    あまりの勢いに圧倒されています。
    一部失火はそのまま放置で、
    全部失火にならなければ、
    そのうち勝手に復活します。
    それよりも内部の圧力解放にはご注意下さい。
    内部の圧力が上昇して逃げ道がないと、
    燃料をそのまま押し出してしまいます。
    これを熱ポンプ現象または熱ピストン現象と呼びます。
    ハサミ加工で精度悪くてポットとの間に、
    微妙に隙間ができれば問題ありません。
    旋盤なんか使って精度良く作ると危険です。

  2. SiSO より:

    りるびわ~くすさん>
    なんだかんだと毎日あれこれ遊んでいまして、それを日々ブログに綴っています。八方美人的に好奇心ベクトルが発散しているため、ブログの内容も発散しまくっていますので、1エントリの完成度は低いかも。でも、後で見返すと楽しいです!
    一部失火現象、ブログ中にも書きましたが、たぶん、ストーブ本体温度が影響しているんでしょうね。温度が上がってくると復活するかもしれないので、次にコーヒー飲むときに試してみます。
    圧力開放、ちゃんとしないと怖いですよね!うちでも気をつけています。中央燃焼室に入っているアルコールが、温度上昇と鍋による密閉で圧力上昇し、ジェット孔などから外に押し出されてしまう現象ですよね?これによってこぼれた燃料が付近に広がり大炎上してしまうという…。
    そんなわけで、性能安定確認するまでは、いつもお菓子缶のフタを敷いてやっています。
    火遊びですから、ちゃんとリスクアセスメントしながら進めないとですね!

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