鍋とストーブの距離と燃焼状態について考える。火力調整機能の可能性とか。 – 空き缶でアルコールストーブ(コンロ)自作。
すいません m(_ _)m、本記事はブログ引越時に書式が崩れました。順次修正中です。
「スタンレー・キャンプクックセット0.71Lにバッチリ収納可能なアルコールストーブ」として製作した、ゴトク付き毛細オープンフレイム式アルコールストーブですが、もう少し燃焼効率を高くしてみたいです。ということで、夜な夜な火遊び…。せっかくなのでお茶を淹れたり焼酎のお湯割りを作ってます。
■スタンレー・キャンプクックセット0.71Lにピッタリなストーブ
スタンレー・キャンプクックセット0.71Lにストーブや風防一式を詰め込む、という話については、以下のエントリを読んでいただければ、と思います。SiSO的にはかなりいい感じにパッキングできている気がします。
2014.03.24 ピッタリ収納、スタンレーのキャンプクックセット用毛細燃料吸い上げアルコールストーブ、風防、燃料ボトルのセットを作ってみた。
■ゴトクの高さによって火力、燃焼時間が変わる
収納性抜群のゴトク付毛細開口炎ストーブ…オープンフレイムを漢字で書くときっとこんな感じ…ですが、いつも燃焼比較に使用しているアルミの四角鍋(コールマンPeak-1用アルミケースのフタです)で燃焼実験を済ませています。
その時の結果は以下の通りです。
- アルミの四角鍋
ゴトク高さ標準
水は400cc、アルコールは25cc、本燃焼まで10秒、7分00秒で沸騰、10分23秒燃焼しました。かなりのんびりですが、思ったより性能が出ているような気がします。
- ゴトク高さプラス1cm
水は400cc、アルコールは25cc、本燃焼まで10秒、4分58秒で沸騰、6分15秒燃焼しました。燃費は悪いですが、パワーはあります。
ゴトクの高さがベストではない時に熱伝達力が落ちるのはわかりますが、おもしろいことに、燃焼時間も延びています。目視では、低い場合は全体的にボワっと燃えており、高くした場合は、クリース孔から炎が噴き出しているのが確認できます。
理由はわかりませんが、鍋底が近くになると、噴出状態にならず、単に主燃焼室でアルコールの気化が熱で促進されて燃えているだけのようです。これが、クリースが十分に熱せられないためにクリース孔から気化したアルコールが噴き出さないのか、はたまた、鍋底の温度が影響しているのか、理由がはっきりしていません。
しかしながら、ゴトクの高さを調整すれば「燃焼時間を短くして火力アップ」、「火力弱めで燃焼時間長め」という火力調整ができるようになるかもしれません。
■スタンレー・クッカーでの燃焼状態
四角鍋であれば、鍋底が大きいので、鍋底の小さいスタンレー・ポッドであれば結果が異なるかもしれません。ということは関係なく、ターゲットはスタンレー・ポッドなので燃焼状態を確認してみました。
まずは、開放状態での燃焼です。炎が中央に集まっています。また、クリース孔付近から、やや明るい青い炎が出ているのがわかります。クリース孔から噴出した気化アルコールが、よく燃えているということでしょう。
続いて、スタンレー・ポッドを載せた状態です。ゴトクの高さは低い方(標準)です。炎が鍋底に押し広げられているような感じになっています。また、クリース孔から炎が噴き出しているような様子はありません。これはこれでとても気持ちよさそうな炎です。
続いて、ポッドを少し持ち上げてみました。炎の様子が途端に変わりまして、炎は中央に向かって伸び、また、クリース孔から炎が噴き出ていることが確認できます。
ということは、火力を得ようと思うと、やはりゴトクを高くするしかないんでしょうか?と思いつつ、風防をセットしてみるとあら不思議!ちょっとわかりにくいですが、クリース孔からも炎が出始めました。先ほどの様子とはガラリと変わり、かなり激しく燃え盛っています。
これは、風防をつけることで、空気の流れができ、アルコールと酸素の接触状態が向上しているのではないかと考えています。炎をいじるようになって思ったのは、開放状態だからと言って、空気と十分に触れ合うとは限らないということです。
ということは、低いゴトクでも、うまく空気を供給できれば、火力アップできる可能性があります。可能性としては、
- クリースを増やして1クリースあたりのアルコール供給量を減らすこと
- 安全上、クリース孔は缶内側にありますがなるべく缶フチに近いところにすること
- クリース孔を小さくして気化アルコールの噴出速度を上げること
などが考えられます。また、燃焼中でもゴトクの高さを変えれるようになれば、火力調整も可能になるでしょう。
■今日の一言二言三言
ゆらゆらと 燃え立つ青い 炎見て
一杯飲むのも これまた美味し
能力的にはガソリンストーブやガスストーブにはかないませんが、静かに青く燃える様はなんだかほっとします。もう一声ぐらいは改良できそうなので、今度はクリース数を増やして孔を小さくしたものを製作してみようと思います。
実は、製作実験で、クリース孔付近の燃料がたまる部分の容量アップができないかと思って、横方向に折り目を入れようとしたのですが、なかなかへこまないので力を入れたら孔から切れてしまい、加工が難しそう、ということで断念しました。これをやろうと思ったら、ちょっと違う加工方法を考えないといけなさそう。次回試作分は見送りです。
STANLEY(スタンレー) スタンレーキャンプクックセット 0.71L シルバー 01290-012 – amazon.co.jp ●容量296mlのカップ2個がセットになっており、一つにまとめられます。●ステンレス製鍋・0.71L・高さ145mm、本体径100mm(フタハンドル部・ABS樹脂)●ポリプロピレン製カップ・296ml x2●重量393g | |
ケンエー燃料用アルコール 500mL 【HTRC3】 今回、購入してみた商品ですが、「メタノール76.6%、エタノール21.4%、イソプロパノール0.3%」となっています。恐らく、火力は、大洋製薬燃料用 アルコール 500ml 【HTRC3】より強いのではないか?と推測しています…が、先日の実験で、明らかな差は無いことがわかりました。しばらく前は「あわせ買い」対象でしたが、現在、単品で送料無料です。 |
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落描解説:アルコールストーブの静かに青く燃える炎は、見ていて飽きません。
http://uzi.air-nifty.com/roboone/images/2014/03/30/t0015685.jpg
断熱風防=風防の外側にカーボンフェルト巻いて断熱するとそこそこ効果上がりますよ。
風防は
1)風除け による燃焼の安定
2)煙突効果 による酸素供給の促進
3) 輻射熱でのバーナーの余熱
4)外気との接触伝熱での容器温度の低下阻止
5)燃焼炎の反射による鍋の加温
だいたい こんな機能があるんですけど・・・
アルコールバーナ-って燃焼すると H2Oがたくさん出来るのですが、水蒸気のまま速やかに排出しないと 鍋や風防の表面で結露してしまい効率が落ちちゃいます。
まぁ鍋の中の水温が低くて燃焼ガスが接触した瞬間結露しちゃうのは、避けにくいです。
なのでせめて風防で結露しない様に風防外表面が冷えないように断熱材を巻くと少し効率アップです。