カセットこんろのカセットガス(CB缶)のJIS規格について調べてみたとか。

公開日:  最終更新日:2017/09/28

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SiSO-LAB イワタニ・カセットガス CB-250-OR

家庭用カセットこんろ用(一部アウトドア)のカセットガス缶って「自社製品のみに使用」とか書いてありながら、各社のカセットガス缶の形状や大きさって同じですよね。自己責任ってことなんでしょうけど、だからといって、形状の特許とかの訴訟がある訳でもなく、不思議に思って調べてみました。

カセットこんろのJIS規格って何?

カセットこんろやカセットガス缶(カセットボンベ缶)、どうも調べていくと1991年にJIS(日本工業規格)で定められたものの、当時は厳密なサイズが定義されていなくて、事実上、異なるメーカーのガスボンベを使用できない状況だったのことです。

ところが、1995年の阪神・淡路大震災で救援物資としてカセットこんろやカセットガスボンベ缶が支援された時に、その被災規模から相当数の器具が各メーカから提供、しかしガスボンベ缶の互換性が無かったために流通性を低くしてしまい、これを期にカセットこんろとガスボンベ缶の規格を統一することになったとか。

1998年にはカセットこんろとカセットボンベ缶の規格が見直され、細かなサイズまで指定されるようになったそうです。

どのJIS規格がカセットボンベ缶を規定しているのかな?

じゃあ、どのJIS規格?と調べ出すと、これがなかなか情報が出てこないわけで…「規格化されている」とか「JIS規格で」みたいな言い回しはたくさん出てくるのですが…うーん。ということでゴールっぽいところにたどり着いたのが「日本工業標準調査会」のホームページでした。

SiSO-LAB カセットガスのJIS規格

日本工業標準調査会

ホームページ内で検索するようになっており、また、表示もダウンロードできないようにしてあるPDFファイルなので、検索エンジンの手が届かないところなのかもしれません。

「データベース検索」という項目の中に「JIS検索」というリンクがあったのでそこから検索してみました。なんだか頭の固い検索でなかなか思ったような結果が得られません。

SiSO-LAB カセットガスのJIS規格

結局、「JIS規格に使用されている単語からJISを検索」にて、「カセットこんろ」(カタカナ、ひらがなが大事!)と入力することで見つけました。また、FirefoxだとPDFが上手く表示できなようでInternet ExplorerだとPDF表示できました。Firefox、ちょっと古めのを使っているのでそれが原因かもしれませんが…。

というわけでようやくご対面!できたJIS規格は以下の2つです。

  • JISS2147 カセットこんろ
  • JISS2148 カセットこんろ用燃料容器

JISS2148の方を見てみましたが、カセットボンベ缶の外形や切欠きの形状だけでなく、他にもいろいろな部位が詳細に規定されていることがわかります。あ、画像は小さめですが、あまり大きいのを掲載すると問題がありそうなので…ご興味があれば上記ホームページにて確認してみてください。

SiSO-LAB カセットガスのJIS規格

JIA認証ってのもあるんだね

ところで、昨日の記事を書いていて気付いたのですが、「JIA認証」というものがあるようです。下の写真は、前記事で掲載した、イワタニ・カセットガスのパッケージ写真です。

SiSO-LAB イワタニ・カセットガス CB-250-OR

右の方に「JIA認証」って書いてあるのがわかります。これまた調べてみたところ、日本ガス機器検査協会という団体でした。

JIA 一般財団法人 日本ガス機器検査協会|土壌汚染調査対策工事や森林認証PEFC-CoC認証をはじめFSSC22000、ISO50001、TS16949など規格認証で事業品質をサポート

この中で、ガス機器の認証を行っているようです。

JIA認証|認証の種類から探す|製品検査・認証|JIA 一般財団法人 日本ガス機器検査協会|土壌汚染調査対策工事や森林認証PEFC-CoC認証をはじめFSSC22000、ISO50001、TS16949など規格認証で事業品質をサポート

なるほどなるほど。こういう認証があるのであれば(現在のスコープではちょっと外れているかもしれませんが)、「当社製品を使用してください。」ではなく「認証品を使用してください。」という運用になってきてくれるとありがたいですね!

なかなか難しいんでしょうけど、自動車とガソリンの関係みたいになるといいなぁ。

 

今日の一言二言三言

 

他社缶を 使えば危険と 書きたいの

気持ちはわかる でも何とかならん?

 

ちなみに我が家のカセットこんろは古いので(3kWオーバーが出始めたころの製品じゃないかな)、冒頭のイラスト通りちょっとゴトクに高さがあります。そのため、テーブルの上で使うと子供たちから鍋の中が見えません。

そんなわけで、最近のゴトクが低いタイプが魅力的に感じるものの、まだまだ壊れることなく元気に仕事してくれていますので、まだまだしばらくはお世話になります。カセットこんろ君、今年もよろしく!

 

家庭用カセットこんろなんかに使われるカセットガス缶(CB缶)の話

イワタニのカセットガス缶がamazonで安かったので購入しました。カセットガス機器って、どこの会社でも「当社製品の物をご使用ください。」とか書いてありますよね。でも、実際には自己責任で使えたりします。不思議に思ってちょっと調べてみました。
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Comment

  1. Emiko Tanaka より:

    皆様と同じ様に互換性を信じており疑わなかったのですが。長年使用していたカセットコンロが古くなりイワタニのキレイなマグネットタイプを購入しました。以前のはどのカセットでも使えたので残っていたコン郎というのを使用しました。2度使用したらガスの出る穴の変形と悪臭に気づき、イワタニのガスに変えてももはや遅く、正しい火が出なくなりました。使用不可です。自社ガスの使用は自己責任という事なので苦情を言う所がありませんが、軽く大丈夫と言う方にも腹が立ち、イワタニの緊急時に使用出来ないのを売っている事が許せない。自己責任という言葉に逃げるなら規格を変えるか売るのをやめてください。危険です。あのイワタニですよ、弱すぎです。

    • SiSO より:

      Emiko Tanakaさん>
      コメントありがとうございます。カセットコンロが使えなくなってしまったとのこと、残念でしたね。早く、「○○認証品ならば動作保証の範囲」みたいな時代になると、いろいろと選択肢が増えてよいですよね。一般のガス機器だって、どこそこの会社のガスは動作保証外です、みたいなことはありませんし。

      もう少し記事内容に絞った言い回しになるよう、記事冒頭の「実際には他社製品でも使用することができます」は、「各社のカセットガス缶の形状や大きさって同じですよね」に変更しておきます。

      私もアウトドア系で寒冷地仕様が欲しいなどの理由から他社組み合わせを試して情報掲載していますが、自己責任とはいえ、組み合わせによるトラブルを少しでも避けるための(なにも自分が失敗したことを他の方が同じ失敗をする必要もないと思いまので)参考になるとよいな、と考えています。
      また、イワタニが、ということでないのですが、ホームセンターなどで、A社のカセットコンロしか並べていないのに、A社とB社のカセットガス缶を置いていて、しかもB社の方がお買い得感たっぷり、という売り方を見ることがあります。あれはどうかな~と思ったりします。

    • 通りすがり より:

      2度の使用で壊れて怒りたい気持ちはわかりますが
      たまたまその機器が不良品だった可能性は考えないのですか?

  2. 通りすがり より:

    >2度使用したらガスの出る穴の変形と悪臭に気づき
    とあるので缶の接続部ではなくバーナー部分ですよね?
    機器が不良品だったとしか思えませんが…

    • SiSO より:

      通りすがりさん>
      コメントありがとうございます。先のコメントの方への返信ですね。もしかしたら初期不良だったと言う可能性も高そうです。でも、現在の扱いでは、他社製カセットガス缶を使った時点で保証外になっちゃうんでしょう。保証外覚悟で他社製カセットガス缶を使うのであれば、まずはそのメーカーのカセットガス缶をしばらく使って、不良が無いことを確認してから、というのがよさそうですね。

  3. 横田 廣幸 より:

    JIAの認証だけでは危険か安全かさっぱりわかりわかりません。
    つまり、なんちゃって規格なのかどうでも良いのか分からない規格ですね。
    定期的にチェックする機関がいて不良品を排除する精度がないと
    消費者は安全に使えないですね。相当品規格、安全相当でしょう規格ですよね。
    どこかの団体で実際に試す機関を立ち上げてください。
    他社の製品を使っても、「JIA規格品なら大丈夫」みたいなメーカを育てたい。
    試験結果(コンロ、ボンベの組み合わせ)を公表すれば選択を安心して行える。

    不良品を作ってうる業者が多すぎ。
    事故がおきたら各メーカのボンベで確認するテストも必要。
    コンロかボンベか判断して不調品製造メーカの撲滅をお願いしたい。
    安いところはテストシてないだけかもね。失敗作は消費者になすりつけかな。

    • SiSO より:

      コメントありがとうございます。ほんと、おっしゃられる通りで、せっかくJIA認証があるのに、どのメーカーも「自社のカセットボンベ使ってください。」みたいなこと書かれていますよね。
      「他社の製品を使っても、「JIA規格品なら大丈夫」みたいなメーカを育てたい。」は、全くもって同意です。

  4. 関係者ではないですが より:

    皆さんのおっしゃることは最もですが、現実的に互換性を保証するのは無理です。
    JIS規格化されるということは、メーカーを越えて互換性を保てるという必要があるから制定されえているわけです。
    それなのに専用品しか使えないなら、そもそも規格をつくる意味がありません。
    じゃなぜメーカーが専用品にこだわるかと言えばそれは、「製造物責任法」が関連しているからです。
    カセットコンロ使った際に発生する事故は、火災や爆発といった洒落にならないものです。
    事故が起こるとほとんど燃えるかバラバラになって、後々コンロかボンベのどちらに欠陥があったのか判別するのは困難です。
    メーカーにしてみれば自社製品製品には問題なかったのに、欠陥ボンベのせいで事故の責任を取らされるなんてたまったものじゃありません(マンションが一棟が燃えてしまったりしたら、何億円もの賠償を払うことになるでしょう)。
    メーカーも本音では日本製の製品同士なら使えて当たり前とは思っていると思いますが、自社を濡れ衣から守るためには、こう言わざる得ないと言うことです。
    だから今後も保障されることはありませんし、いくら求めても無駄でしょう。

    • SiSO より:

      コメントありがとうございます。
      カセットコンロの場合、歴史を紐解くと、スタート時点でメーカー特有の仕様になっていて、それが同じ形になってきたという経緯があり、ガソリンのように、どこの会社のガソリンでもってわけにはなかなかいかないところがありますよね。

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